第2375回例会

第2375回例会(2025年8月18日)

「私の人となりと忘れられない事件」
瀧澤 隆之介 会員

本日は札幌北ロータリークラブの会員として、私の人となりや経歴、忘れられない事件などをお話をしたいと思います。
私は1983年6月29日にパリで生まれ、4歳の頃に日本に来て、東京都内を転々として暮らしました。その後、2009年に司法修習生のときに札幌に来て、北海道の自然に魅せられ今に至っております。趣味は、マラソン、スキー、ゴルフ、カラオケ、日本酒などです。当クラブの「日本酒の会」には、新入会員や体験例会に参加の方にも是非ご参加いただきたいと思っております。
ここからは、心に残る事件についてお話しします。
ひとつめは、万引きを繰り返すおばあちゃんです。
年齢は80歳を超えているくらいのご高齢の方で、もともとは地方の、結構いいとこのご家庭だったのですが、万引きを止められず、実家や親族から縁を切られている状況でした。縁を切られていたという親族の方にお願いをして、減刑嘆願書を裁判所に提出し、なんとか執行猶予を付けてもらい、おばあちゃんも二度と万引きを繰り返しませんと言ってもらい、丁寧なお手紙ももらいました。
一件落着と思ったのも束の間、再びの接見要請に警察署に行くと、開口一番「先生またやっちゃいました」と言われました。ご紹介やリピーターのお客様はありがたいですが、このような形のリピーターはどうなんでしょうか?
ふたつめは、法廷が泣いた!?恋のキューピッド事件です。
こちらも万引き犯の事案ですが、国選弁護の打診を受けて会いにいったところ、被疑者の男性は、外部の人に連絡を取ってほしいというのです。その外部の人とは誰ですかと聞きますと、女性だというのですが、実は一度も会ったことがありませんというのです。
よくよく話を聴きますとインターネットをきっかけにやり取りをしていた女性がいたのですが、連絡をとりたいというのです。しかもその女性は本州の人だというのです。
被疑者がどうしても連絡を取ってほしいというため、私も女性に連絡を取ることにしたのですが、いきなり弁護士から連絡行っても困るだろうなと内心では思いながら連絡を取りました。すると、女性は女性で、よく連絡をしてくださいましたと大変感謝されました。それどころか、女性は、一度男性に会いに来たいと言うのです。後日、女性は本当に北海道に来て男性に会い、その日から、男性と女性との間では文通が始まりました。
結果としては、男性は刑務所にいくことになりましたが、万引きがきっかけと言っては怒られますが、女性とは仲良くなれてよかったのではないでしょうか。私も恋のキューピッド役ができてよかったなと思っております。
以上、本日、北クラブ代表として、私のひととなり、仕事をお話しさせていただきました。北クラブや北クラブの会員に少しでも親近感を持っていただけたなら幸いです。

 

「カブトムシで人生が変わった話」
吉井 千博 会員

有限会社WILLPLANTを経営しております吉井千博と申します。普段はWEBや映像制作を生業としておりますが、今日は少し変わった「カブトムシで人生が変わった話」をさせていただきます。

<昆虫との出会い>
私が昆虫の世界に深く関わるようになったきっかけは、ある出張の夜でした。たまたま捕まえた一匹のカブトムシを、会社に持ち帰っり産卵させてみたことから始まります。あれよあれよと、事務所内にブリード専用ルームを作り、気がつけば今年の5月3日。ショップをオープンさせておりました。

<六脚堂の立ち上げ>
自宅の1階に「舶来 六脚堂(はくらい ろっきゃくどう)」というカブトムシ・クワガタの専門店を立ち上げました。ここでは昆虫の販売だけでなく、親子で学べるイベントや、標本作り、自由研究の教材開発などを行っています。ただの趣味や商売ではなく、「体験を通じて学びを届ける場」として育てています。

<活動の広がり>
WILLPLANTにて、EZOクワカブフェスタという販売イベントを主催し、毎回1000人近くの愛好家、家族が集まります。さらに、サッポロファクトリーや自治体の公民館などで、親子で学ぶ、「クワガタ・カブトムシの小さな博覧会」を開催し、多くの子どもたちと保護者に来場いただいています。
これまで、教育委員会の後援を受け札幌市、深川市、北斗市で開催。来年度は函館市、妹背牛町、古平町、積丹町での開催を調整中です。
昆虫を通じて自然に触れ、親子で学び合い、地域交流につながる。これはまさに、ロータリーの理念である「奉仕の心」にも通じると考えております。

<昆虫から学べること>
昆虫は小さな存在ですが、彼らの生態や命のサイクルから、人間社会にも通じる多くの学びを得られます。
・命の尊さ
・挑戦する姿勢
・限られた時間をどう生きるか
これらは、私たちが事業や地域活動を行う上でも大切な価値ではないでしょうか。
羽化してきたカブトムシを子ども達に見せると、大喜びしてくれます。そして、その命が短いことを知って涙を流す姿を見たとき、私は「昆虫を通して子どもたちに命の大切さを伝えることができる」と強く感じました。

最後になりますが、私は昆虫を通じて「小さな命が人の心を動かす」瞬間を何度も見てきました。
これからも六脚堂の活動を続けながら、地域の子どもたちやご家族に、学びと感動を届けていきたいと考えております。
本日はご清聴いただき、ありがとうございました。