職場訪問

(2019年4月8日)

『職場訪問』
~北海道大学・遺伝子病制御研究所~

三澤 繁実 委員長

平成31年4月8日(月)
今年度職業奉仕委員会事業として北海道大学遺伝子病制御研究所に移動例会として職場訪問を実施しました。
この研究所は同大学で長らく癌病理研究しておられた小林博会員が初代癌研究施設長として設立された最先端の研究施設です。
今回の参加会員は総勢23名で、北大構内をマイクロバスで疾走し車内はまるでハイキングのような賑やかな雰囲気の下で本事業が行われました。

当研究所所長の村上正晃教授、高岡晃教教授の出迎えを受け、冒頭に村上教授から施設の詳細な説明を受けました。
また当日案内頂きました高岡教授は2017年の例会で卓話を行って頂いており、久しぶりの再会を果たし和やかな内に全参加者同一行動で視察が行われました。
日頃なかなかこのような機会を体験することのない会員に日本最先端の医療技術を身近に体感し、当施設がどのような研究をしているのかを丁寧にわかり易く説明頂きました。

この研究所は感染・癌・免疫・炎症の4分野に関わる研究のハブとなり異分野融合研究を行い新しい治療方法を見いだすことを目的として設立されました。
研究の実施により質の高い論文・特許の取得などの医療研究を推進し、また中学・高校へ出張講義など技術の公開を行うなどグローバル化する医療分野での社会貢献を果たしています。
そのため若手研究者の国内外の研究機関への派遣や共同研究の実施などを積極的に行っています。


今回の職場訪問では、実験の行われている研究室を訪問させて頂き、電子顕微鏡で生きている黴や大腸菌などの細菌を実際に眼にして来ました。
日頃何気なく接しているこれらの病原体を撃退する免疫細胞の研究がいかに重要かをわかり易く説明頂きました。手洗い・うがいなど細菌に対する予防の大切さも実感しました。
また実験用のマウスに炎症を起こさせ、免疫細胞を凍らせてスライスする実験は圧巻でした。
日本に数台しかない高額の研磨機を使ってミクロン単位でスライスする最先端の医療技術を体感して来ました。


CTやMRIのような映像を想定していたところ実際にスライスした現物を見て当研究所の技術の高さを垣間見たように感じました。
地道に基礎研究を行って技術の向上を図る姿勢は非常に好感が持て、当クラブもこうした地域に根ざした活動に何か支援が出来ないものかと考えました。
和やかな内にも真摯に研究に向き合う姿勢に感銘を受け有意義な一時を過ごすことが出来ました。
今回、実際の研究現場を見学出来る機会を与えて頂き、本事業に多大なご配慮賜りました村上・高岡両教授はじめスタッフの皆様には貴重な体験をさせて頂き感謝しております。
ありがとうございました。
出席頂いた会員の皆様。お疲れ様でした。