第2283回例会

第2283回例会(2023年2月13日)

「米山記念奨学会について」
大西 勲 会員

 
1.ロータリー米山記念奨学会(以下、米山記念奨学会)とは
 米山記念奨学会は、初めて日本にロータリークラブを創設した米山梅吉翁の遺徳を記念し設立されたもので、日本に在留している私費外国人留学生に対して給付型奨学金を支給し支援する民間の奨学団体である。全世界の国・地域を対象とし奨学生の母国と日本の親善友好を図り、ひいては世界の平和に貢献することを目的としている。最大の特徴は「世話クラブ・カウンセラー制度」である。
世話クラブから選ばれたカウンセラーは、奨学生の相談役として、精神面を支える。また奨学生が例会に参加したり、ともに奉仕活動や地域のイベントを体験することにより、互いの理解と親睦を図る。
<設立趣意書>
 この法人は、主としてアジア諸国、又はその他のロータリー所在国の学生または学者に対し、我が国において勉強または研究するための奨学金を支給し、よってロータリーの理想とする国際理解と親睦に寄与することを目的として設立された。

2.ロータリー米山記念奨学事業とは
 ロータリー米山記念事業とは、全国のロータリアンからの寄付を財源として、
日本で学ぶ外国人留学生に奨学金を支給し、支援する国際奨学事業である。
<事業の使命>
 将来、日本と世界を結ぶ「架け橋」となって国際社会で活躍し、ロータリーのよき理解者となる人材を育成することにある。これは、ロータリーの目指す「平和と国際理解の推進」そのものである。
<60年以上にわたって受け継がれている事業>
 日本のロータリーの創始者、故・米山梅吉翁の偉業を記念し後世に残るような有益な事業を立ち上げたいとの思いがあった。1952年、東京ロータリークラブが発表したのは、海外から優秀な学生を日本に招き、勉学を支援する奨学事業「米山基金」の構想であった。そこには。二度と戦争の悲劇を繰り返さないために、国際親善と世界平和に寄与したいという、当時のロータリアンの強い願いがあった。
 「将来の日本の生きる道は、平和しかない。その平和日本を世界に理解させるためには、アジアの国々から一人でも多くの留学生を日本に迎え入れて平和日本を肌で感じてもらうしかない。それこそ、日本のロータリーに最もふさわしい国際奉仕事業でないだろうか。」(「ロータリー米山記念奨学会史」より) 

3.ロータリー米山記念奨学会のあゆみ(抜粋)
昭和21年 米山梅吉氏逝去
昭和27年 東京RCが米山奨学制度を設立
昭和28年 「米山基金」の募集開始
昭和29年 奨学生第1号のソムチャード氏がタイより来日
昭和32年 国内全RCの合同事業として、財団法人化を前提とした「ロータリー米山奨学委員会」を結成
昭和34年 世話クラブ設置
昭和42年 文部省の許可を得て「財団法人ロータリー米山記念奨学会」設立。年間奨学生6ケ国59名に達する。 
昭和46年 カウンセラー制度設置
昭和47年 米山功労者制度の制定
昭和53年 特別寄付金への免税措置の認可を得る。
平成24年 「公益財団法人ロータリー米山記念奨学会」となる。


 

「地区米山記念奨学委員会の活動」
真室 潤一 会員

 
米山記念奨学会・学友委員会でお仕えさせていただいてます、真室です。
今回大西委員長より米山についての卓話をお願いされましたが、米山のことについては、皆様の方が詳しいと思いますので、今日は私が地区米山でどのような活動をしているのかをお話ししたいと思います。
その前に、米山記念奨学会に入会したきっかけなんですが、昨年度の幹事である鈴木隆也会員から”真室”さん米山って言うところがあるんだけど、行ってみないですか?と言うお声掛けをいただきました。私は”待ってました”とは思いませんでしたが、はいとお引き受けいたしました。それが地区米山とのきっかけになりました。
通常、ロータリー事業は新年度、7月からの活動になりますが、米山では奨学生を迎える都合で3月からのスタートとなります。昨年3月11日に初顔合わせ(オリエンテーション)を東急Reiホテルで行いました。当クラブにも奨学生、代 書芸さんを迎えることになりましたので、カウンセラーと言うお役目もいただき、3月20日京王プラザホテルにてカウンセラー研修、翌週の3月27日に同じく、京王プラザホテルで修了式に出席致しました。カウンセラー研修では、カウンセラーの役割やハラスメントの認識、危機管理などの教育を受けました。
2510地区米山記念奨学会には、入井委員長を筆頭に総勢15名15クラブが所属しております。
その中で世話クラブとなっておりますのが、はまなす、札幌西、札幌モーニング、札幌南、新札幌、小樽南、札幌幌南、江別、岩見沢、恵庭、千歳、室蘭北、函館、函館五稜郭、そして当札幌北クラブの15クラブとなります。
2022-2023年度で受け入れた奨学生は新規で13名継続で4名の計17名になります。
続いて、7月9日に第一回地区米山委員会があり、今年度の方針の発表がありました。
9月23、24.1泊2日で予定されておりました宿泊研修は、月形の樺戸博物館を見学して、昼は松尾ジンギスカンで昼食をとり、グリーンパークに宿泊の予定でしたが、コロナの影響で中止となりました。この時期感染は下降気味だったんですが、学校側の強い要望があったとのことです。ちなみに今年は必ずやりますと入井委員長はおっしゃっておりました。

11月3日にはガバナー事務所で面接官オリエンテーションが行われました。次年度の奨学生を面接する面接官は、このオリエンテーションを受けなければならず、なぜか私も面接官に選ばれておりました。そして12月11日日曜日、面接の日がやって参りました。場所はこのロイトン札幌さん2階のハイネスホールで行われ、AグループBグループ2班で行い、各グループ5名ずつの面接官で面接いたしました。私はBグループで出村知佳子ガバナーノミニーと他3名で行いました。応募された奨学生は23名でしたが、当日1名欠席で22名となりました。Aグループ, B グループ質問を統一し、テーマをあらかじめ決め、面接官に2分の質問時間が与えられました。
質問するテーマは
①交流と親善への熱意
②日本留学の目的と明確な研究課題、もしくは将来の目標
③人間性、人柄
④コミュニケーション能力
⑤タイムキーパーの方が不足している質問
この5項目で各5点、25点満点で評価を行い、点数の高い順での決定となりました。22名の応募に対して、2510地区は13名の新規採用となりました。本当に皆さん優秀な方ばかりで、採点するのに悩みました。私が面接官になる前に、私を面接して欲しかった位です。
2023-2024年度の奨学生は新規で13名、海外応募1名、継続4名の計18名となっておりましたが、恵庭に在籍していた奨学生が辞退したため17名となりました。
現在、世話クラブは当札幌北クラブを含め15クラブあり、2019-2020年度に発足している、サブ世話クラブの応募も積極的に行っております。2510地区では、69クラブで奨学生17名がおり、サブ世話クラブは、8クラブが上限となってるみたいですが、現在サブクラブの候補は、静内、栗山、江差、えりも、羽幌、由仁の6クラブで、静内と栗山は決定いたしました。残りのサブ世話クラブの決定は2月28日までに決定するとのことです。
皆様にお配りした紙が2023-2024年度の米山記念奨学会・学習院回の授業予定表になります。あまりやることがないから、と聞かされて入った地区米山ですが、入会してやることの多さにびっくりです。しかしながら、他のクラブの方との交流を図っていなかった私にとって、他クラブのロータリアンとの交流は、とても刺激的なものとなりました。
これからも、当委員会での活動を一層取り組んでまいりたいと思います。

最後に、米山記念奨学会・学友委員会はロータリーアンの寄付で成り立っており、これからも皆様の温かいご支援をお願いするとともに、私自身へのご指導も賜りたいと存じます。
本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました。