第2127回例会

第2127回例会 (2018年3月12日)

クラブ奉仕委員会担当 塩田 敏史 会員
新会員卓話

 2017年4月10日に札幌北ロータリークラブ例会体験をさせて頂き、6月19日には入会式へ出席したことを今、思い出しております。皆さんに出会えたことへの感謝、また例会への出席が少ないことへの後めたさを心に同時に持ちながら、この場に立っています。今回新会員卓話の場を与えて頂きましたので、私自身のこと、仕事のことをお伝えすることで、今後皆さんとの親交がより一層深まることを願います。
 まずは改めて、私の自己紹介をいたします。私は1971年1月25日生まれ、水瓶座、O型、今年47歳になりました。妻と14歳の息子、11歳の娘の4人家族、両親ともに健在で、5歳年下の弟が1人おります。仕事は、株式会社北海道ダイエィテックの代表取締役社長を拝命しております。
 私にはこだわりの趣味というものがありません。映画を見たり、下手なゴルフも決して趣味といえるほどのものではなく、いい年になって無趣味はいかがなものかと、少し悩み始めています。
 一方で人の為に役立つことは仕事、プライベート問わず、大好きです。昨年より保護司を嘱託され、微力ながらでも世のためになればと常日頃心がけています。
 将来の夢があります。小さくても喫茶店を開き、気があう仲間の集う場所にして美味しい食事と美味しい飲み物を出すことです。仲間しか入れない喫茶店です。これは自分が65歳になるときには実現したいと昔から思っています。
 次に私自身の今に至るまでを、簡単にお伝えいたします。札幌市内の小、中、高等学校を卒業しました。父は札幌、母は鵡川の出身です。元より父方は金沢が、母方は青森がルーツと聞いております。幼少の頃より大人しく活発ではなかった私は、小学生からボーイスカウト活動に参加させられておりました。母の話では『反抗期はなかった』と聞いておりますが、きっと親にも気を遣うような性格だったのかもしれません。小中学生の時は足が速く、中学生の時には陸上部に所属し、100m走で全国大会に出場したことがありますが、今では家族ですら信じてくれません(笑) また、高校ではラグビー部に所属しましたが、途中からラグビーよりも卓球が面白くなり、当時の部活顧問に破門されそうになりました。高校時代の仲間は卒業して30年が過ぎた今でも良き親友です。
 さて、順調そうに見えた私の人生でしたが、一つの分岐点を迎えます。高校は一応進学校であったのですが、私は調理専門学校を進路としました。専門学校への進路を希望したときの親の落胆と驚きが混在した表情は、今でも鮮明に覚えています。同級生の殆どが大学進学にするなか、それでも最後は『好きなように生きなさい』と許容してくれた両親の気持ち、今の年齢になり自分が親の立場になり、私はこの両親から生まれてよかったと、心から感謝しています。
 実は調理専門学校に進むには理由がありました。当時はワーキングホリデーという制度があり、オーストラリアで調理師として働き、永住権を取り、移住したいと考えていたのです。調理が好きなのではなく、永住する手段として資格をとるのだ、という考えでした。
 子どもながらに何か外国という存在に大きな可能性や憧れを感じていたのかもしれません。
 調理学校在学中にアルバイトをしていた喫茶店は、今はラフィラの5階にある「コーヒーギャラリークレメント」というお店です。当時は地下鉄西28丁目駅の近くにありました。珈琲から食事まで幅広く提供するお店でした。高校のときから授業をサボり、仲間とコーヒーを飲んでいた店でもあります。マスターの古屋さんは、30歳前に独立してお店を経営しており、人との接し方、心配り、仕事に貴賤はないこと、自分の価値をあげること、など調理や喫茶店経営含めてアルバイトの私に厳しくも親切に教えてくれました。今の私が社会で生きていけるのは、当時成人してない頃に、古屋マスターから受けた実践的教育の賜物だと思います。結局海外移住の情熱は喫茶店への情熱に変わっていきました。強い絆や縁があると感じ、専門学校卒業後、数年間を喫茶店のスタッフとして、私の社会人生活が始まりました。その後、海外への移住は頭から離れ、いろんな方のご紹介で、不動産の賃貸や売買の会社にも勤務した経験があります、今では父の事業を継承したとはいえ、雑種犬のような社会経験をしております。
 数年後、父から『倉庫の人間で欠員が出る。気が向いたら、働いてみないか?』と話があり、26歳で父の会社へと入社。あっという間に21年が経過しました。思えば人生の2回目の転機は、父が創業して間もない会社に入ったことでした。
 会社の事業は、電気の工事に関する特定分野の材料を、卸商社様や電力企業様、工事会社様に販売することです。10年ほど前からは自社ブランドの製品も供給を始め、昨年からは一般建設業の認可を受け、空調冷暖房機器販売と工事にも新規で取り組んでおります。創業当時、北海道だけだった販路は、徐々に道外へと広がり、今では会社の売上高の20%弱を占めています。父が創業した時は4名、私が入社した時は6名だった従業員も今は23名となり、3月1日より新たに22歳の従業員が仲間入りしました。しかし、従業員の増加とは逆に、時代は私たちにとって逆風です。工事の材料というものは、在庫を多く抱える必要があり、在庫が多いと税金も増え、売れない在庫は会社経営の負担となり、競争で利益は毎年減ってきております。また、東日本大震災以降、電力会社の基盤は大きく揺らぎ、今まで私たちが経験したことがない、先の見通しがつかない状況となっています。昨今の物価上昇と連動せず、未だ厳しい価格競争があることも事実です。私が実感するのは、我々の業態は、旧態依然だと、先がないという現実です。平成26年に代表取締役に就任以降、私は、地域にこだわらず、販路を地道に拡大すること。また、取扱製品は、付加価値と可能性を求めて、信頼できる海外製品にも広げる、それが生き残りと成長できる取り組みだと確信し実践していますが、一喜一憂する毎日が続いています。しかしその結果、昨年は北海道は基より、東京、大阪、名古屋、仙台、福岡、時には2回のドイツとスイス出張、来年にはイタリアも訪問する計画も出ています。そしてその結果、昨年はゴルフ2回、お客様には随分付き合いが悪くなったと言われました。
 入会した札幌北ロータリークラブ例会にもほとんど出席が叶わず、きっと皆様に心配やご迷惑をかけていると思います。もっと従業員に任せてマネージメントに集中して、自分を身軽にしたほうがいいんだよ、というアドバイスを経営者の先輩や仲間が最近してくれます。そうなるといいな、と考えることはあります。家族ともっと一緒の時間を増やしたいとも思います。 
 しかし、仕事で出会う人と信頼関係を築き、新しい仕事を任せてくれる。その中で人間として付き合える、そのために新しいことを探して、自分で進んでいく、ということが大好きなのです。それで従業員の皆さんの生活も幸せも両立できれば、それが社会貢献になると信じています。
 もう少し会社が盤石な基盤を持ち、事業内容が充実するまで、経営者の部分と一従業員の部分を使い分けて全力で前に進んでいこうと思います。
 最後になりますが、私の人生はたった一つの言葉で支えられていると最近強く感じます。それは「人」です。プライベートでも、事業でもすべてに素晴らしい人達に囲まれていると、常に実感しています。その人たちの期待や恩義に応え、お役に立つだけで私の人生が豊かになっています。すでに札幌北ロータリークラブの皆さんも、私にとって大切な「人」です。これからも良き人生を共に過ごせるように、お付き合いください。そして、私が65歳で開店する喫茶店で皆さんが、笑いながら過ごされることを楽しみにしています。
 今回卓話の機会を頂戴し、自分の過去をゆっくりと振り返ることができました。発表していない痛い過去も多々ありますが、全てが今の自分を形成している要素なんだと納得することもできました。このような機会を与えて下さった皆さんに心から感謝いたします。本日は有難うございました。
 

クラブ奉仕委員会担当 大舘 政弘 会員
新会員卓話

 本日は先輩諸兄の前で高い所よりお話をさせて頂きます。
 新会員として昨年10月に入会させて頂きました大舘政弘です。早いもので入会から半年が経とうとしております。この間、保育園への植樹事業に参加させて頂いたり、通常例会、クラブフォーラムはもとより、新会員歓迎会、親睦家族会、家庭集会など楽しく充実した日々を過ごさせて頂いております。また今日は卓話をする機会を頂き感謝しております。自己紹介を兼ねて経営会社の事業内容の紹介をさせて頂きます。
 私は昭和31年、石狩平野の穀倉地帯である空知管内南幌町の稲作農家の長男として生まれました。当時はまだ田植え、稲刈りなどは現在のような機械化も進んでおらず全て手作業で、広い面積を耕作する家族の苦労を見ながら育ちました。その後、昭和48年農地の地価上昇を受けて離農して札幌にて貸間業を創業して現在に至っております。私は東京の大学を卒業後、地場の信用金庫に勤務しておりましたが、平成元年父親の死去に伴いサラリーマンをしながら貸家業を続けていました。金融業と言う仕事が性に合っていた事、また先輩方にも恵まれて大過なく過ごさせて頂いていましたが平成21年、勤続30年を節目として退社、家業である不動産賃貸業に専念する事としました。平成25年には当家の資産管理会社を設立して創業45年、法人設立5年を迎えております。
 この地に木造アパートを建設してから、以降鉄筋コンクリート造への転換、また高品質で差別化をした弊社のブランドでありますプライムコートシリーズにより新築アパートを展開しております。爾来45年、目まぐるしく変化する賃貸業にあってその流れに即応しながら細々ながら地道に経営して来た歳月であったと思います。しかし、いつの時代も支えて頂いたのは入居者の方々であり、感謝の気持ちを忘れずに弊社の経営理念である『暮らしに根差した喜ばれる住まいを提供し豊かな社会づくりに貢献する』ことを基本に今後も尽力して参りたいと思っております。
 札幌は地価高騰、建築費の高止まりに加えて家賃相場の競合など賃貸ビジネスも多様化し、厳しい経営環境を強いられていますが、入居者の目線に沿った賃貸経営を忘れずにこれからもより一層の社会貢献に努めるべく、創業50年を目指して着実に進んでいきたいと思います。
 格式と伝統のある当クラブに入会出来ましたのは大変光栄な事であり、また諸先輩方が40余年の歳月をかけて社会貢献に尽力されている当クラブのブランド力をさらに高め、クラブ発展のため会員の一員として微力ですが努力して参りたいと思います。皆様の心温まる歓迎に感謝しこの札幌北ロータリークラブに入会出来ました事を誇りに思い、全力一心で活動に取り組んで参りますので、今後とも一層のご指導をお願い申し上げます。