第2094回例会

第2094回例会 (2017年4月24日)

新会員卓話


遠藤 亘 会員

 私は、留萌の出身です。子どもの頃は、山に海にと自然と戯れて遊んでいました。高校は、留萌工業高校です。今は商業高校と一緒になり名前が変わりました。
 卒業してから、電気の仕事について今年で35年目になりますが、未だ電気について説明して・・・と言われても答えることができないのが現実です。

 電気には、発電・送電・変電・配電・高圧・一般電気・弱電などが有りますが、私たちが日常使っているのは一般電気です。アパート・住宅・ビルなどに供給している電気です。
 私の会社は、一般電気を主にしています。住宅の中の配線工事です。作業工程を簡単に説明しますと、
・仮設電気を設置することから始まります。
・配線工事をして、
・穴あけ、点灯試験をします。
・照明器具取り付け、仕上げを行います。
・もう一度、点灯試験をして、北電検査をして、仮説電気を撤去して、終わりです。
 作業工程はこのような流れで進めていきます。

 配線工事を行ううえで、大工さんは欠かせない存在です。天井から線を出してもらったり、回れないときに配線を移動してもらいます。今はなくなりましたが、昔は現場にお酒を持っていかないと配線をさせてもらえなかったりしました。
大工さんが終わってから、コンセントやスイッチの穴あけをして、点灯試験を行います。ちゃんとコンセントに電気が来ているか?ジョインは間違っていないか?を調べる作業です。ここが肝心です。この作業では、絶縁測定を行うのですが、この測定に引っかかると最悪です。絶縁を直すにはかなりの時間がかかります。電気工事をしていて、絶縁不良を直す工事が最も嫌いな仕事です。新築で仕上げる前なら、ボードを剥がして直せますが、既存の物件では直すのに天井を剥がしたりして、何時間もかかることがあり、とても厄介です。
 電気工事をしているとお客様からLAN配線をしたいとか、カテ5とカテ6の違いとか、4K放送は何時から・・・とあまり電気工事とは関係のないことをよく聞かれます。これは電気分類でいうと「弱電」に分類されることで、詳しく説明できないのですが、つい頑張って答えてしまうのが、電気屋さんです。
 最後に、ほくでん契約について、今年の1月から、新築・契約変更につきましては、契約ブレーカーが無くなりました。10A~60Aまではスマートメーターによる契約です。


林 美英 会員

 本日は皆様に「日高信用金庫」を知ってもらい、信用金庫と銀行の違いなどを理解していただき、日高信用金庫やお近くの信用金庫との取引を始めていただくきっかけとなればと思いお話をさせていただきます。

 日高信用金庫は大正10年4月に有限責任浦河信用組合として設立され、今期で96期を迎えます。本店は日高東部の浦河町にあり、出資金が3億5千万円、会員8,886名、店舗数8店舗、役職員127名と北海道の信用金庫では最も小さい信用金庫です。当金庫は、日高東部4町と十勝の広尾町を主な営業エリアとし、平成19年に札幌支店がオープンしたことで胆振・石狩7市2町が追加され、面積的には北海道の8分の1程度をカバーしています。
 私は、平成元年に当金庫に入庫し、札幌支店には平成25年11月から勤務していますが、札幌支店は今年9月に10周年を迎え、私もえりも岬で昭和41年4月26日に生まれ51歳になります。
 当金庫は地元の零細企業や住民が会員となり、お互いに助け合いながら発展していくことを共通の理念として運営されている相互扶助型の金融機関であり、地域社会の持続的な発展に貢献し、役職員は地域の一員として取引先や住民と強い絆によるネットワークを形成しています。金庫の経営状態は自己資本額が99億円、自己資本比率は28%と健全性を維持しています。
 そんな田舎の小さな信用金庫がなぜ札幌に進出したのか疑問に感じる方もいらっしゃると思いますが、日高東部は人口減少と少子高齢化が進行し、それに伴い経済基盤は縮小傾向を強め、当金庫の経営環境は大変厳しい状況下に置かれています。人口減少は、札幌圏への進学や就職による生産年齢人口の減少、高度な医療環境や子供の近くに住みたい老人世帯の転出が増加するなど深刻な状況にあり、加えて、取引先企業の札幌進出も増加したことから、札幌支店はその受け皿となるために開設されています。
 信用金庫は地域に根差した営業活動を行っており、当金庫もその一環として地域貢献活動に力を入れています。地域貢献活動は青少年育成、環境整備、社会福祉事業が大きな柱となっています。その中でも、毎年5月に開催される「しずないオーマイサッカーフェスティバル」は静内ロータリークラブと6年前から共催しており、全道各地から小学生のクラブチームが20チーム以上集まる恒例行事となっています。
 特徴的な青少年育成事業として「学生モニター制度」があり、地元の高校から大学に進学する学生を対象に、4年間毎月1万円の奨学金を支給し、地元を離れた若い学生の視点から地元に対する意見や提言をレポートとして提出していただくことで、地元の良さを再確認してもらい、Uターンの促進と当金庫への就職を促すような取り組みを行っています。
また、地域創生活動については専門部署を設け、日高東部の役場や日高振興局と連携した活動を行い、「日高ブランド」の育成や推進事業など地域経済に貢献できる活動を行っています。
 北海道には22の信用金庫があり、札幌には16の信用金庫、店舗数は83店舗が存在します。札幌に進出していない信用金庫は帯広、北見、網走、釧路、伊達と4月に江差と函館が合併して誕生した道南うみ街信金の6金庫であり、地域経済状況からは札幌への進出は自然な流れであり、店舗数も増加すると考えています。
 全国には264の信用金庫があり、来年1月には札幌、北海、小樽信金が合併し預金量1兆円を超える「北海道信用金庫」が誕生します。個人的には「北海道信用金庫」が北洋銀行や北海道銀行のように北海道経済を牽引していく金融機関になることを望んでいます。
 札幌金融協会には50金融機関、370店舗が加盟していますが、加盟金融機関の預金残高は約20兆円、貸出残高は9兆6千億円となっています。この残高には「ゆう貯銀行」が含まれていませんので、札幌がいかに大きな金融市場であるか、地方の信用金庫がなぜ進出するのか理解していただけると思います。
 皆さんは銀行と信用金庫の違いをご存知でしょうか。金融業を営む上で根拠となる法律が違い、銀行は「銀行法」、信用金庫は「信用金庫法」に基づき金融業務を行っています。組織的にも、銀行は株式会社であり、信用金庫は会員による協同組織と位置付けられます。銀行は株式会社として必然的にステークホルダーである株主利益が最も優先される組織となっています。一方、信用金庫はそもそも地域住民が出資して設立した協同組織であり、銀行は株式会社として保有する株数に応じた議決権がありますが、信用金庫の会員は一人1票の議決権しかなく、会員一人一人の意見が反映されやすい民主的な組織となっています。

 信用金庫は地域金融機関として自身の健全性を維持しながら、地域社会と会員や取引先の利益と発展を優先する「三方良し」の経営を実践しており、皆様が経営する会社や組織と似たような身近な金融機関であることを理解していただければ幸いです。
 また、信用金庫の経営理念や地域貢献活動などは、ロータリークラブの精神や社会貢献活動と共通する部分が多く、信用金庫の会員や総代、役員職である理事は多くのロータリアンが務めております。静内ロータリークラブの不動ガバナー補佐は日高信用金庫の理事であり、私が、札幌北ロータリークラブに入会できたことは偶然ではなく、不動ガバナー補佐の「札幌北ロータリークラブにしろ」との強い意向が働いたものと感謝しております。
 最後となりますが、ロータリーの精神と共通する部分が多く、身近で近くにある信用金庫とお取引を開始してみたいと思われたでしょうか。ちなみに、この例会場から一番近い信用金庫は日高信用金庫札幌支店です。今年は9月に10周年を迎えるため事業計画目標は高くなっております。現金と印鑑、免許証さえあればいつでも口座開設はできますので、ぜひお立ち寄りいただければと思います。
 本日はこのような機会を与えていただきありがとうございました。今後ともご指導いただくことが多いと思いますがよろしくお願いいたします。